『転倒予防②』
それでは転倒を予防するにはどうしたらよいか。住み慣れた家の中でもわずかな段差で転倒する危険があります。部屋の置き物、家電のコードなどもつまずく要因になります。
室内では照明にも気配りが必要です。廊下・床面では滑らないように裸足か室内履きにも注意します。高齢者の場合、夜中トイレに起きることが多く、ベッドサイドでポータブルトイレを使用するのもいいと思います。必要なところに手すりを付けることで転倒予防にもなります。
「転ばないように」と足元を気にして下を向いて猫背で歩くとかえってバランスを崩しやすくなります。転倒を防ぐ歩き方で大切なのは、後ろ足のつま先でしっかりと地面をけるように進み、かかとから着地して目は前を見て歩くこと。
あらたまって運動をするといってもなかなかできるものではありませんが、日常生活の中で歩く、またぐ、昇る、降りる・・・・といった動作を意識的に自分のペースで行うことを心掛けて下さい。
大戸診療所 髙栁孝行