高齢者の転倒に注意を 髙栁 孝行医師
身体機能が低下した状態を「フレイル」といいますが、これは多くの高齢者にとって避けがたいことです。フレイルは認知症や脳卒中に次いで要介護になるリスクが高い状態です。
高齢になって筋肉量・筋力が低下することで運動機能の低下が転倒し易くなったり、転びようによっては骨折などで要介護につながり、生命予後にまで影響しかねません。
転倒の60%程が家の敷地内で、部屋の中が多くを占めています。過去に転んだことがある場合、本人は勿論、常に転ばないよう意識して行動することが求められますが、家の中の整理、整頓や階段や段差のあるところ、カーペットのようなものでもつまずく危険があります。
転倒予防はフレイルの予防と一緒ですが、基本的には運動と栄養、更に社会参加(高齢者の集いの場への参加やデイサービスなどの利用や井戸端会議なども・・・・・)
運動といっても高齢者にとっては大変なことですが、座りっぱなしの時間を減らして30分に1回くらいは立ち上って身体を動かす、こまめに動くことに心掛けて下さい。
運動習慣のある人は無理なく続けて下さい。
食事については1日3食、栄養不足にならないようにバランスの取れた食事を心掛けて下さい。