梅雨明け頃からがピークの熱中症ですが、すでに多くの発症がみられ、予防対策が必要です。特に高齢者は脱水状態になりやすく、発汗などの体温調節機能も低下し、暑さに対する感覚も鈍くなります。のどの渇きを感じないのに熱中症になることもあります。 熱中症は軽いうちは、めまい、生あくび、大量の発汗、こむら返りなどで、涼しいところで身体を冷やす、水分・塩分の補給で回復することもありますが、頭痛やはき気、嘔吐、強い疲労感、体温上昇などがみられる場合は躊躇なく診療が必要です。運動や労働時の熱中症にはスポーツドリンクは有用ですが、糖分の摂り過ぎには注意が必要です。 予防には日差しを避ける工夫をする。家の中では涼しい部屋を選ぶ、気温や湿度の高い時はエアコンの使用も。トイレが近くなるといって敬遠するお年寄りも多いようですが、こまめに水分(500CCに梅干し1ヶ程度の)をとる必要があります。
大戸診療所長 髙栁 孝行