COPDって何?②
「メタボ」は内臓脂肪型肥満に加えて高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか2つ以上をあわせもつ状態をいいますが、「COPD」は喫煙の影響が20年から30年後にでる肺の生活習慣病で高齢者に多くみられ、これまで慢性気管支炎、肺気腫などという病名が使われてきました。 40歳以上で喫煙歴のある人で、慢性の咳・痰、坂道や長い階段を上るとき・早歩きなどでの息切れ、ときどき起こる喘(ぜい)鳴(めい)(ゼイゼイする)などがみられる場合、COPDが疑われます。 肺は腎臓と共に加齢による生理機能の低下が最も生じやすい臓器で、呼吸器疾患は生命を脅かす最大の脅威です。 COPDは進行性の病気で、肺や気管支が完全に元の状態にもどることはありません。COPDは他の生活習慣病などとの併存も多く、最近では非喫煙者のCOPDも増えているといわれています。 タバコ喫煙の中止や若い頃からの禁煙が発症と予防に最も有力な治療対策といえます。
大戸診療所 髙栁孝行